皆さんは子供の頃、悲しいときや辛いとき誰にすがりましたでしょうか?お母さんやお父さんだったと思います。
皆さんは、母に抱かれて優しい言葉をかけて頂いていたときホッとした安心感を得られたのではないでしょうか。それほど親の愛は深いという事ではないでしょうか?
阿弥陀如来はその母の救いに似たところがあります。
阿弥陀如来は如来となられる前に法蔵菩薩と言われていました。
その時、世自在王仏に「私は類まれなる浄土(仏の国)を建てたい」と言われ、五劫という長い時間を思案されておられました。
五劫という時間については色々な説がありましてここでは省略しますがとても長い時間という事であると思ってください。
そして思案された結果四十八の願を起こされ「全て出来なければ仏にならない」という誓いを立てられました。
その中の第十八願に「浄土(み仏の国)を築き、皆さんが心より信じてわが国に生まれたいと思い、たとえ一回でも十回でも念ずれば、必ず浄土に生まれます。もし生まれなければ悟りを開きません」と誓われています。
正に「お母さん助けて」という子供の声を聞いて必ず助けたいと思う母の心に通じるところがあるのではないでしょうか。
そして四十八願全てを実行され法蔵菩薩は阿弥陀如来となられました。
阿弥陀如来は自分の力では仏になる事が出来ない私たちを哀れんで母が子供を見守るように「私を呼びなさい、そうすれば必ず救う」といつも私たちにメッセージを出されているのです。
合掌