宗派を超えた・やさしいPC法話

お盆のこころ

金剛仏子 隆祥  

今年もお盆がやってきます。

お盆は日本の年中行事、仏教行事として定着していますが、みなさんはその由来をご存知ですか?お盆は正式には「盂蘭盆(うらぼん)」といいます。

その語源には2つの説がありますが、現在有力なのは「ウルヴァン」です。 このウルヴァンは、イランの言葉で「魂」という意味で、イランの人たちが先祖の魂を祭るお祭りの名前です。

このお祭りが中国で、中元の季節(夏)に収穫を祝い先祖に感謝するお祭りと合わさりました。 さらに、お釈迦さまの弟子である目連尊者が、地獄に堕ちた母親を救うためにお釈迦さまに助けを求めるという、インドの話と融合しました。

こうして出来上がったのがお盆について書かれたお経、『盂蘭盆経 』です。

『盂蘭盆経』は仏教と共に日本に入ってきました。そして、その内容は先祖の霊を大切にする日本人の心に響き、広く受け容れられました。 以来、お盆は日本人に長い間受け継がれ、今や国民行事といえるほどまでになり、日本人にとって無くてはならない行事となったのです。

今、世界は、イラク問題・北朝鮮問題・世界各地で繰り返されるテロ行為など、再び対立と混迷の時代を迎えました。だからこそ、忘れてはならないこころがあります。

「私の神様は正しい」
「私の民族は優れている」

そんなことを言い出せば、憎しみと争いは増えるばかりです。

私とあなた、そして人間みんなにとって、本当に大切なものは何だろう? 他の国や宗教の人々も私と同じように大事にしているものは何だろう? そう考える時、ヒントが見つかるのかもしれません。

お盆は、国・民族・言葉・文化・宗教を超え、先祖を敬い、親を想い、大自然に感謝する、そのこころが形となったお祭りです。それこそは、人が人として大事にしなければならない「こころ」ではないでしょうか。

お盆のこころが、世界を平和に導く鍵となるのです。