~ つながりあういのち ~

樋崎成俊

仏事(葬儀や法事・法要)には、私達が持っている3つのつながりに改めて気づいてほしいという願いがあります。

そのひとつの繋がりは、生命の繋がりです。私達には、自分を生んでくれた親がいます。そしてその親にも、やはり親がいます。生命は親から子へ、子から孫へと繋がっています。途切れることなく鎖のように繋がってきた生命が、今私たちのもとに届いているのです。この尊い生命の繋がりを感じてください。

二つ目は、私たちは、多くの人と共に時間を過ごしています。皆様も、亡き方と多くの時間を過ごしたことでしょう。そこから楽しい思い出や嬉しい思い出など沢山あることでしょう。その亡き方との全ての思い出が、あなたの心の糧となり、あなたを育んでいるのです。亡き方との時間を通して、感じたことや考えたこと、また教えてもらったことがあると思います。それが、私達の糧となっているのです。私たちは、亡くなった人の冥福を祈る「弔い」の形をとるのではなく、「訪(とぶ)らう」という形で如何に自分がその人とともに生きたのか、改めて振り返ることを大切にしています。この亡き方との心のつながりを感じてください。

三つ目は、亡き方は最後に自らの身をもって「人間の死」を示し、私たちに「死」という問いをなげかけています。「人はなぜ死ぬのか」、「死ぬのになぜ生きるのか」、こういう問いを持たれた方もいると思います。それは当然です!「死」を感じた者は、自らのこの生命を問わずにはおれないはずです。この問いを持ち、考えてみると、出口のない迷路に入ったみたいで非常に苦しい!遠い昔から今も苦しみ悩み、その答えを求める人々が大勢います。だから一人で抱えるのではなく、共にその問いを考えていける繋がりがあることに気づいてほしいのです。私たちは、その繋がりを「同朋(どうぼう)」と言います。「同朋」とは、同じ道を歩む仲間・友の事です。

あなたは、独(ひと)りではないのです。


合掌


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