宗派を超えた・やさしいPC法話

「知らない事の罪」

鬼川隆仁

当然の事ですが、いくつになっても知らない事は沢山あります。私は41歳になりますが、この歳になって初めて運転免許を取りました。教習所に通って感じた事は、運転の難しさも然る事ながら、いかに交通ルールを知らなかったかという事でした。

町中の交通標識や標示は一方通行や制限速度くらいしか認知しておらず、さほど気にもしていませんでした。ところが自転車であっても一時停止はしなければならないし、また黄色信号は「急いで渡れ」ではなく、実は「基本的には止まれ。事情により進んで良し」だった事が、恥ずかしながらこの歳になって漸く分かりました。

そして実際に車に乗ってみて、自分がしていた自転車や歩行者としての振る舞いに危険性があった事を認識させられました。知らなかったでは済まされない事でしょうし、これまで交通事故に遭ったり起こしたりしなかったのはとても幸運だったと思います。

お釈迦様は「知ってて悪い事をするのと、知らないでするのはどちらが宜しくないか?」と尋ねられて、知らないでする方が宜しくないとお答えになっています。理由は、知ってて行っていれば止める事が出来るが、知らないでしていれば自分で止めようがないからという事でした。

我々は知らず知らずに自分や他人を苦しめる事をしてしまいます。そんな時に仏様が説かれた戒めを知っておくだけでも、その行為を止められる可能性を手に入れられるのです。ではその戒めとは

①不殺生[ふせっしょう] 殺さない
②不偸盗 [ふちゅうとう] 盗まない
③不邪淫 [ふじゃいん] 浮気しない
④不妄語 [ふもうご] 嘘つかない
⑤不綺語 [ふきご] 言葉を飾らない
⑥不両舌 [ふりょうぜつ] 二枚舌を使わない
⑦不悪口 [ふあっく] 悪口いわない
⑧不慳貪 [ふけんどん] 貪らない
⑨不瞋恚 [ふしんに] 怒らない
⑩不邪見 [ふじゃけん] 見解を誤らない

これを「十善戒」と申します。守れば善い影響を、破れば悪い影響を自分にも他人にも与えます。

見たから聞いたからすぐに行える訳ではないのは車の運転と同じですが、でも知っていれば自分とその周りを幸せにする可能性となるのです。どうかこの10の戒めを心の片隅にでも留めておいて、日常の行いの試金石にして下さい。

合掌


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